ストレートネック
ストレートネックとは
本来、頸椎(首の骨)は前方に30度〜40度緩やかにカーブしているはずですが、
首を前に出した姿勢を続けた事によって、まっすぐになってしまった状態のことを言います。
なぜストレートネックの姿勢になるの?
・デスクワーク
・長時間のスマホ利用
・読書や勉強
・高すぎる枕
主にこういった習慣の多い人がなりやすい傾向にあります。
昔に比べると、長時間パソコンを使って仕事をする「デスクワーク」が増え、仕事をしていない時はスマートフォンを眺めるという時間が増えています。
皆さんもご自分の普段の姿勢を思い出してみてください。
画面の文字や数字を見るため顔を前に移動させたり、スマートフォンを操作する時は顔より下にスマホがあることが多いですよね?
その際に自然とうつむく姿勢になりがち。。。
そうすると頭の重心が前に傾くことで首に大きな負担をかけてしまいます。
また、長時間読書や勉強をする時も文字を覗き込むようにうつむき姿勢になってしまったり、寝る時に枕を高くしすぎると顔が前方にいくことになります。
人間の頭は成人で体重の約10%といわれており、約4〜6kgといわれています。その重さを支える為、頸椎は本来緩やかな弯曲(アーチ構造)をもっています。
下の図は頸椎の角度によってどれだけ首に荷重がかかるかを表しています。
首は前に曲がる程負担が大きくなることがわかります。
ご自分がどの姿勢で普段生活されているか意識してみて下さい。
みてわかるように、60度前に倒すと首に27kgもの負担がかかってしまいます。これは小学校低学年のお子さんがずっと首に乗っかっているような状態です。。。。なんともおそろしいことですね。。。
ではなぜ頸椎は前弯(アーチ構造)があるのでしょうか?
首の骨がアーチ構造であるのは理由があります。
人間が歩いたり走ったりする時、地面に着地した衝撃が
足から背中を伝い頭(脳)にかかってしまうのを
できるだけ軽減するためです。ショック吸収の役割なんですね〜
ストレートネックは頭部への衝撃が
首のアーチでうまく吸収できないため、
首や肩の筋肉が硬くなったり、
下半身からの衝撃が脳に伝わり頭痛やめまい
などを引き起こすと言われています。
ストレートネックになる姿勢について
「フラットバック」とは?
ストレートネックの原因となる姿勢として、「フラットバック」というものがあります。
一言で言えば「背中が平ら」な姿勢です。骨格をみると本来緩やかなS字カーブを描くべき背骨全体がほぼまっすぐになっている状態です。
首周辺に不調を及ぼすストレートネックの背景にもこのフラットバックがあります。
硬くなっている筋肉
ハムストリングス(太もも裏)、大胸筋、大臀筋(お尻)、腹直筋
弱くなっている筋肉
大腿直筋(太もも前)、腸腰筋(お腹のインナー)、背中の筋
ストレートネックによる様々な症状や悪影響
肩、首、背中の痛み・ハリ(筋肉疲労によるもの)
ストレートネックになってしまうと身体の約10%の頭部の重みが頸椎にかかり
首や肩の筋肉に負荷を与え、神経や動脈などに負担をかけてしまいます。
際に筋肉が疲労をおこし首・肩・背中に痛みを生じてしまいます。
頭痛/吐き気/めまい/不眠症
頸椎には負担がかかる場所によって、現れる症状が異なってきます。
頸椎上部に負担がかかると、緊張性の頭痛、めまい、吐き気などといった症状が現れやすくなります。
また、自律神経に支障をきたしてしまうので、イライラや不眠といった精神面にも症状が現れてしまいます。
手、腕の痺れ/ヘルニア/頸椎症
頸椎下部に負担がかかると、手や腕の痺れといった症状が現れます。
また更に、悪化すると頸椎と頸椎の間にある椎間板が本来の位置より突き出してしまい、
椎間板ヘルニアにってしまうケースもあります。
鼻炎やアレルギー
頸椎が歪んだり、ストレートネックで背骨全体のバランスが崩れると鼻炎やアレルギー症状を呈したり、
歪みにより喉に不快感を与える後鼻漏になってしまうこともあります。
ストレートネックセルフチェック
下の図のように、ご自分で首の状態をチェックしてみてください
正常な頸椎
壁に背を向けて立った際、
①後頭部 ②肩甲骨 ③お尻 ④カカト
4点が壁にくっつく(図右)
ストレートネック
壁に背を向けて立った際、後頭部が壁につかない
また、意識的に頭部を後ろに倒さないと壁につかない(図左)
ストレートネック改善のエクササイズ
①息をはきながら首を後ろにそらせながら、
同時に肩甲骨を後ろで寄せるように、
肩甲骨間の筋肉を収縮させます。(10秒2セット)
※前胸が開き、肩甲骨が後ろに寄ります。(肩甲骨内転)
②いすに座った状態で両手を挙げ、
息を吐きながら両腕を後ろに反らせます。
背もたれ部分にタオルを敷くと良いです。
(10秒2セット)
③肩から首の筋肉を伸ばしながら
ゆっくり息をはきストレッチします。
(左右10秒2セット)
肩と首のストレッチになります。
④腰・背中のストレッチ
息を吐きながらお腹を伸ばしていきます。
急にやるのではなく、肘を曲げた状態から徐々に
肘を伸ばし、お腹を伸ばします。
(10秒2セット)
大胸筋のストレッチ
壁に手を固定した状態で、肘と方は直角にし
そのまま身体を前に倒していきます。
(左右10秒)
肩の前や胸の部分に伸張感があればOKです。
ハムストリングスのストレッチ
椅子や台の上に片足を乗せ、背中が丸くならないように上体を倒していき、
股関節を曲げていきます。乗せた方の太もも裏側に伸張感を感じればOKです。
大腰筋のトレーニング
上向きに寝た状態で頭の後ろに両手を置きます。そのまま対角線上に肘と膝を付けるようにお腹に力を入れ、引き寄せていきます。(20回2セット)
特に脚を上げたり下げたりすることで大腰筋に効いてきます。
背中のトレーニング
図のような姿勢をとり、ダンベルを両手に持った状態で足は肩幅に開きます。背筋を伸ばして、お尻を後方に引き股関節を曲げます。(45度おじぎ)
姿勢はそのまま肩甲骨を寄せるようにダンベルを引き上げます。(ダンベルはお腹に向かって上げます)ダンベルを下ろす時はゆっくりと。。。
(10回2セット)☆ダンベルがない場合は500mlのペットボトルを使います
人の第一印象はどこで決まるか
図を見て分かる通り、見た目が55%、声が38%、話しの内容が7%
となっております。どんなに素晴らしいトークをしていても姿勢などが悪ければ
人からの印象も半減してしまいます。
特に姿勢を意識している時は修正することができますが、無意識のときには普段の姿勢が表れてしまいます。
筋肉の硬さが原因でストレートネックになっている場合は、その原因を取り除かないとすぐに悪い姿勢に戻ってしまいます
まとめ
ストレートネックは、首や肩の痛み、頭痛、めまいだけではなく、手の痺れやだるさといった神経的な症状も引き起こしてしまいます。
また、見た目的にも悪く、その人の第一印象にまで大きく関わってきます。
今回はストレートネックを直すストレッチ方法をお伝えしましたが、姿勢のクセは人それぞれです。
専門家からの施術やアドバイスを受けることで、最短で安全にストレートネックを改善できます。
あずみの整骨治療院では姿勢や動きなど、細かな問診からその人にあった治療やストレッチ方法
などを提案致します。
あずみの整骨治療院
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